今はもう、誰も住んでいない小さな家の庭先・・・。
取り残されたような、まだちゃんと色づいていない情けないほど色もバラバラな紫陽花。
まだ梅雨入り前で雨も少ないし、「可哀想だな~」と側に立ちました。
覗きこむと、葉は萎れることもなくピンピン元気だし、茎だってシャンとしています。
「良かった!あなた元気なのね」
私がどんな風に思っても同情しても、紫陽花は生きられるように生きている。
今は情けない色だけど、いつか鮮やかに彩る日が来るのでしょうね。
乳癌になった時、家族から、友人から、たくさんの優しさをもらいました。治療をしている現在も、勇気づけてもらっています。
だから毎日明るくいることが、私の精一杯のできること・・・だから、笑顔でいるのです。
その花びら一枚一枚を見ているうちに、気がつきました。
私がこうして一人で歩くのは、笑顔じゃない顔でいたいから。ホッと一息つきたいから。
紫陽花のように、私も私らしく生きていれば良いかな? と、ちょっと元気になりました。
私らしく生きる・・・私らしいわたしは、どんなだったかな。
そのヒントは、手帳の中にありました。