「センサー」
毎日ヘトヘトです。色んなことが気になって、怖くて仕方がない・・・。夕方になると、職場の人や周りの状況に過敏になっていることが分かります。でもドキドキしてどうしようもないんです。
八つ当たりみたいな事があります。言い返さないし理不尽なことでも黙って聞いているから言いやすいんだそうです。黙っているのは、私が迷惑をかけたのか、他に嫌なことがあったのか・・・と、話の内容と相手の様子を伺っているからです。興奮して引きつった顔をして私に言葉をはさませずまくしたてるように話す時、いつもの「その人」ではありません。そんな時私が何か言っても、大抵の場合口答えをした、逆らったと怒りを煽るだけでした。それに、その人が何かを恐れているように感じる時もあって、話すことをためらいます。
子供の頃、気づいたことや不思議だと感じたことを、いつも母に聞ききました。子供って皆そうですよね。でもその度に、そんな細かなこと知らない、何故気にするのか・・・と煩がられていました。その内に、母が苛立ちはじめるのが分かりました。声の調子とか片付けの仕方とか歩き方とか・・・ちょっとしたことです。そうすると叱られると思って怖くて、ドキドキして逃げ出したくなるんです。始めは外へ逃げていましたが、家に帰ると余計に叱られました。だから、部屋の隅で母の様子を伺いながら、じっとしているしかありませんでした。いつからかいちいち「面倒くさい子」と言われるようになり、何も聞けなくなりました。
子供の頃から「その人」がいつもと違うところに気が付きます。私や誰かへの優しい言葉の中に、嘘やごまかしが見えます。私や誰かの為だと言いながら、、自分の都合や立場を計算している表情が見え隠れします。和やかな表情で、私や誰かに向けられる攻撃的な仕草に気が付きます。私や誰かの失敗を慰めながら、ホッとしたり軽蔑している顔が見えます。
もう、分からないんです。ずっと考えています。どうして私はこんな風なのか!私は変ですか?理由が分からなければ、怖くてもう一歩も外へも出られない・・・そう思うんです。
□子供の頃からたくさんのセンサー(察知)を持っているように思えます。同じようなにとても「敏感な人」がいます。HSP(Highly Sensitive Person)と言われています。敏感さは、「性格」ではなくて「気質」と言われる「生まれつきの特徴」で、例えば背が高いとか低いとかのような、もともと自分が持っているものです。この敏感な人は、他人の感情や周囲の環境に敏感に気づいてしまうので比較的心や体が疲れやすい、と言われます。また、母親が子供の敏感さを理解できず、親子関係が上手くいかない例はあります。この方の場合は「面倒くさい子」となり、母親からの関わりは他の兄弟に比べてごく少なかったそうです。
□他人の感情や周囲の環境を敏感に察知してしまう気質は、生まれ持ったものです。なくすことはできません。ただ、身長を伸ばしたくてその為の運動をして努力するように、自分の気質を正しく理解することで、自分を今よりも楽にしてあげる対応は可能でしょう。
□敏感さが始まりであっても、結果として自分に起こる感情は、思い込みや経験からくる結論の一例です。今抱えている悩みや問題のすべてが敏感さの為とは言えませんが、生きにくい世の中ではあるかも知れません。
『例えば・・・母とのやり取りで覚えた子供の頃の思い込みがあるんでしょうか。職場などで理不尽に当たられる時の状況は、子供の頃母に叱られた時に似ているかもしれません。』
『今まで自分を責めてきましたが、自分をもっと知ろうと思います。そして少しずつ楽にしてあげたいです。自分らしく生きる為に。』